留学生活や研究活動をより効率的に進めるために、様々なアプリやソフトウェアを活用することができます。本記事では、ノート取り、論文管理、学習支援、クラウドストレージなど、様々な用途に役立つツールを紹介します。
また、大学で提供されるソフトウェア(各大学によって違う)もあるので、まずそのようなソフトが存在するということを知っておきましょう!入学してから色々探してみることをおすすめします(例:MITの提供ソフトウェアページ)。次のようなソフトは、共通として全学に提供されることも。
- Microsoft Office
- Adobe Creative Cloud
- One Drive Cloud
- SPSS/SAS/Rなどの統計ソフト
- Virtual Machine (Mac上でWindowsを動かすなど)
多くの大学大学ウェブサイト内で学生へは無料貸与、又は期間を決めてのDL可能など行っている場合があります。購入する前に一度確認(大学名+ソフトウェアの名前、などでGoogle検索をかけるとヒットすることがあります。本当に自分の大学の公式ページかは要確認!)すると意外と見つかるかもしれません。
■ ノート系
Goodnotes
- デジタルノートアプリで、手書きノートを取ったり、PDFを編集したりできます。
- 直感的なインターフェースで使いやすく、iPadなどのタブレットと相性が良いのが特徴です。
Evernote
- ノートや情報を整理し、検索できるノートアプリ。スマホ、PCとの互換性もあるためぱぱっとメモしたい時などにとても便利です。
- テキスト、画像、音声など様々な形式の情報を保存可能です。
■ 論文管理・研究支援ツール
Mendeley / Paperpile / Zotero
- 文献管理ツールで、論文や書籍などの管理・整理を支援します。途中のCitationにこれらのソフトを使用すると、最後にリファレンスを一括で挿入可能です。
- 各ソフトウェアの特徴:
- Zotero: オープンソースで無料、多くの参考文献スタイルに対応
- Mendeley: PDFリーダー機能が充実、ソーシャル機能あり
- Paperpile: Google Docsとの連携が強力、クラウドベース
- 他にもPapers、Refworksなど色々なオプションあり
Google Scholar
- 学術文献検索エンジン。ライブラリ、アラート機能などで学術情報を探すことができます。
- 特にキーワードや著者を設定して、論文が出たときに通知が来る機能は便利です。
- 著者名での検索、引用数の確認も可能です。
Semantic Scholar
論文閲覧補助ツールです。AIを利用した
・センテンスをMethod/Result/Goalに分類して自動ハイライト
・本文で引用された論文の要約と引用数を瞬時に表示
・引用論文のうちどの論文がモチベーションになっているかを表示 (Sort by Most Influenced Papers)
などの高機能が実装されており、1つの論文を詳しく読む際に便利です。
GitHub Copilot
- AIを活用したコーディング支援ツールで、コードの自動補完や提案機能によりサポートをしてくれます。
- Visual Studio Codeなどのエディタと連携して使用することが多いです。
Recite
AIを活用した引用生成ツールで、自身が書いた論文の最終チェックの際にその他文献や論文からの引用内容を簡単に確認、修正できます。様々な引用スタイルに対応しているのも利点です。
■ クラウドストレージサービス
Dropbox / Google Drive / OneDrive / iCloud
- データのバックアップや共有が可能なクラウドストレージサービスです。
- それぞれの特徴:
- Dropbox: シンプルで使いやすい、ファイル同期に強い
- Google Drive: Googleアカウントとの連携、オンラインオフィスツールが充実
- OneDrive: Microsoft製品との連携が強力
- iCloud: Apple製品ユーザーに最適
- 論文・レポートでLaTeXを使う必要がある人は、DropboxやZoteroはOverleafと連携できるから特に便利です(特に理系の方向けの情報)。
- Overleafとは:論文やレポートの作成に使用されるオンラインLaTeXエディタ。 数式を綺麗に表示することのできるLaTeXを使ったドキュメント作成や共同編集が可能です。
- クラウドサービスについても、各大学で契約していることがあるのでチェックすると良いでしょう。
GitHub
オンライン上でスクリプトやその変更履歴を共有できます。共同開発する際や研究の分析コードを共有する際にも使われます。
■ 学習支援・生産性向上ツール
Forest
- 集中する時間帯を選び、その間スマートフォンの使用を制限することができるアプリです。
ToDo系アプリ
- タスク管理を行うためのアプリとして、Todoist や Microsoft To Do等があります。
- Notionもノート、ドキュメントに加えて、タスク管理、プロジェクトの管理に使用をすることができます。
ChatGPT / Claude / Microsoft Copilot / Perplexity(生成AI, 大規模言語モデル)
- 最も有名なのはOpenAIが提供するChatGPTでしょう。質問に答えたり会話をすることもできますが、論文検索やアカデミックな単語などは適当な答えが返ってくる(ハルシネーション)ことも多いため、あくまでも補助として使うことをおススメします。ご本人の責任の下で使用ください。(ブラウザと連動させることも出来ます)
- ClaudeはAnthropic社によって開発された生成AIモデルです。大学院レベルの推論機能を持つとされ、PDFや画像を認識する能力にも優れています。さらに最近追加された機能「Artifacts」ではコードを書く機能、テキストを図に出力する機能を備えています。XPLANEホームページでも一部活用していて、例えばこちらの記事のグラフは全てこの機能で生成しています。
- Microsoft CopilotはMicrosoftのアカウントが必要ですが、ブラウザとしてMicrosoft Edgeを使っている場合、サイドバーから直接使えて(表示中のページをソースとして利用できる)便利です。また、画像生成AIである「Designer」を備えています。
- Perplexity AIはネットにアクセスすることが可能なので、最新の情報に基づいて回答してくれて、さらに根拠となるWebページなどのソースを提示してくれます。リサーチを行う際に非常に強いです。
- なお、いずれも2024年7月時点の情報で、日々アップデートなどでモデルや名称が更新されたり、料金や使用できる範囲、制限などが変更になることがあります。また、これらの生成AIは、国によっては法規制の関係などで使えないものもあります。
■ グラフィックデザイン・プレゼンテーションツール
Adobeシリーズ/ Affinityシリーズ / Inkscape/ GIMP
- イラストレーションやグラフィックデザインのためのソフトウェアです。
- Adobeシリーズが圧倒的に高機能とされていますが、買い切りで購入することができず、サブスクリプションも高価です。大学がAdobe Creative Cloud(サブスクリプション)を契約していて無料で使えることもあるので、チェックしてみましょう。
- 画像編集ソフトでは、Adobe Illustratorの代替としてよく使われるAffinity Designerは商用ソフトですが、買い切りで購入することができ、機能も高度です。
- Inkscape はオープンソースで無料で利用できます。
- GIMPは写真編集や画像作成のためのオープンソースのソフトウェアです。無料で利用可能で、多くの画像編集機能を備えています。
Canva / Prezi
- 双方ともにプレゼンテーション作成やデザインに特化したツールです。
- Canvaはオンラインで使いやすく複数人で同時に編集する際も便利です。
- Preziはアニメーションに優れていて、ストーリー重視のプレゼンテーション作成に適しています。こちらも複数人での編集も可能です。
- 複数人でのスライドの編集が重要な際は、Google Slideを使うこともできます。
■ その他
Facebookのプロフェッショナルネットワークサービス版。ビジネス関係や求人情報を探したり、プロフィールを共有したりできます。特に学会の際などに連絡を取り合うツールとしても使えるのが◎。(名刺にQRコードをつけるのも良いです)
インターネットブラウザ(Google Chrome, Microsoft Edgeなど)とアドオン
- インターネット閲覧や検索を行うためのソフトウェア。Google Chrome や Microsoft Edge などがあります。
- アドオン機能を加えることでMandeleyやZoteroへ直接情報を流し込んだりジャーナルのランクを検索時にすぐ分かるように出来るなど、便利な機能もあるので色々カスタマイズしてみるのも面白いです。