渡航後の銀行口座開設、クレジットカード【渡航ガイド】
(2023年11月時点での情報で、主にアメリカの情報について書かれています。本ページだけでなく、公式のホームページなどの情報もを必ず参照してください)
学位留学など海外に長期滞在する場合、日本の銀行口座に紐づいたカードと両替した現金だけで乗り切るよりも、現地に銀行口座を開設する方が現実的でしょう。本記事では、渡航後すぐの現地での手続きと、クレジットカードについてまとめます。
1. 現地での銀行口座開設
現地で銀行口座を作るメリット
- 博士課程などで給料をもらう場合、現地通貨でそのまま大学から毎月自動的に振り込まれるよう(direct depositと言います、詳しくは後述)、現地に紐づけられる銀行口座がほぼ必須です。
- 日本の銀行口座に紐づいたクレジットカード/デビットカードを海外使用すると、外貨両替手数料がかかったり、通貨両替のレートに応じて損になったりすることが多いです。
- 現地の銀行のクレジットカードを作るには大抵現地の銀行口座が必要で、例えばアメリカのクレジットヒストリー(詳しくは渡航前記事参照)など生活に必要な履歴は現地の口座保有を前提としています。
- 特にアメリカでは現在でもcheck(小切手)が時々使われており、支払いや返金をcheckで受け取った際に現金化する、またはデポジットに入れるためには銀行口座が必要です。
口座開設の際に必要な書類
必要書類を十分に持っていきましょう。個人番号(ex. アメリカのSSN)や身分証(運転免許証など)をまだ取得していなくてもパスポートのみで口座開設できる手段が多くの銀行であるはずです。ただSSNを取得した場合はできるだけ早めに銀行に伝えると良いでしょう。大学周辺の支店は特に留学生の対応に慣れていることが多いです。学期始めの時期などは混んでいることが多いので、事前予約していくことをおすすめします。
どの銀行を選ぶかも迷いどころかと思いますが、大学の周りに支店やATMが十分あるなどの利便性に応じて考えると良いでしょう。もし可能であれば現地で長く過ごしている人にどの銀行を使っているか聞いてみるのも参考になるでしょう。
開設後は、fee(維持費)を取られないために必要な最低残高や条件をよく確認し、それを満たしているよう気をつけましょう。大学や職場からのdirect deposit先に設定しているだけで条件を満たせることも多いです。普段クレジットカードの使用量を払ったり入出金するのはchecking accountで、それに比べsaving accountは利子が高いものの引き出し回数に制限があることが多いです。使う分だけchecking accountに入れておき、貯金はsaving accountにしておくと良いでしょう。
2. クレジットカード
基本的にデビットカードはATM使用時以外には使わず、クレジットカードを普段使いすることが推奨されます。特にアメリカでは日本に比べてクレジットカードのキャッシュバックやリワードが高めで、活用すれば生活をより充実させることができます。お得情報や活用法は調べ始めるとキリがないですが、慣れるまでは最低限クレジットヒストリーに悪影響を及ぼさないよう支払い期限や限度額を守ることを意識すると良いでしょう。
クレジットカードを使うメリット
- 保険が付帯している
- 使うたびにポイント、マイルなどの特典を得られる
- 現地の銀行口座に紐づいたクレジットカードがあると、スマホの地域設定を現地に変えることができ、留学先の国でしかインストールできないアプリなどをインストールして使えるようになります。
アメリカやヨーロッパの多くの国では、ほぼどこでもクレジットカード支払いが可能で、現金が必要になる状況というのは多くありません(駐車でセントが必要になったり、洗濯で25セントコインが必要になることがある程度)。レストランでも複数人で行った場合でも、クレジットカードを複数出せば人数で割り勘にして支払いできることも多いです(”split”と言います。ただ割り勘にできる枚数に制限があることもあります、チップはそれぞれがレシートに別に記入します。)。
主なクレジットカード会社はVISA, Mastercard, American Express, Citi Bankなどで、JCBは使えない場所が多いです。