パスポートの申請•更新【渡航ガイド】

パスポート

(2023年4月時点での情報です。制度の詳細などは変更の可能性があり、それぞれの方で事情が異なりますので、
必ず本ページだけでなく、政府や自治体の公的なホームページを参照してください)

1. パスポートの新規発行手順(国内で申請)

留学が決まったもののパスポートを持っていない、という場合、他の手続きなどでも必要になることが多いためすぐに申請をしましょう。原則として、住民票のある都道府県の申請窓口で以下のステップで手続きすることになります。

STEP
書類を用意する
パスポート新規発行に必要な書類
  • 旅券発給申請書 (窓口で書くか、ダウンロード•印刷•署名して持参)
  • 戸籍謄本 (全部事項証明書)
    注: 以前は戸籍抄本 (個人事項証明書)でも可能だったが、2023年3月27日より戸籍謄本のみ受理可能に
  • 写真1枚 (45 mm x 35 mm, 6ヶ月以内に写されたもの)
  • 住民票の写し(場合によっては必要)
  • 本人確認書類
    1点の: マイナンバーカード(通知カード不可)、運転免許証など
    2点の: 以下のAとBの各1点、またはAから2点

A
健康保険証、国民健康保険証、共済組合員証、船員保険証、後期高齢者医療被保険者証、国民年金証書(手帳)、厚生年金証書、船員保険年金証書、恩給証書、共済年金証書、印鑑登録証明書(この場合は登録した印鑑も必要です)等
B次の内写真が貼ってあるもの
学生証、会社の身分証明書、公の機関が発行した資格証明書等
STEP
住民登録をしている都道府県のパスポート申請窓口で申請する

申請日から約1週間程度で、申請書を提出した窓口で受領できます。受領するときは手数料が必要になります。
また、発行日から6ヶ月を過ぎるとパスポートは失効するので、必ず6ヶ月以内に受け取りましょう。

2023年3月27日より、一部の都道府県ではパスポートの新規申請についてもオンライン申請(後述)を受け付けています。この場合、戸籍謄本については郵送するという形になります。(参考リンク)

2. パスポートの更新(切替発給)

残存有効期間が1年未満となった場合、または査証欄の余白が見開き3ページ以下になった場合パスポートの切替申請をすることができます。切替申請に関しては、国内の全ての都道府県、海外の全ての在外公館においてオンライン申請が2023年3月27日から可能となっています。

留学先で切り替える場合 (オンライン)
  • スマートフォン
  • 滞在資格を確認できる書類(在留届 ORRネットに登録する)
  • 現在のパスポート
    (細かい必要書類は、それぞれの申請先在外公館で確認)
日本国内で切り替える場合 (オンライン)
  • マイナポータルアプリ対応スマートフォン(マイナポータルアプリのダウンロードが必要です)
  • マイナンバーカード(署名用電子証明書用パスワードの6~16桁が必要です)
  • 現在有効なパスポート(切替申請、記載事項変更の場合)

【オンラインでの切替発給体験談 (2023年4月)】
筆者(F1ビザ、アメリカ所属)も2023年4月にオンラインでパスポートの切り替え申請を行いました。以下がその手順です。
1. 本籍地などをORRネット(在留届)を通じてオンライン登録して申請
2. 現在のパスポートをパスポート申請用スマートフォンアプリでスキャン(内蔵ICを携帯のNFC読み取り機能で読み取る方法も提示されたが、上手く機能しなかった)
3. 同アプリを通じて、パスポート用の写真、自署をスマートフォンで撮影
4. 総領事館からF1ビザ、I-20の情報を求められたので、これもORRネット(在留届)を通じて登録
5. 1週間後に総領事館から発行の連絡があり、窓口を予約して受け取り(手数料もオンラインでクレジットカードで納付)

これまでなら申請と受領の2回総領事館に行かなければいけなかったところが、申請が完全にオンラインで済み、受領の時のみで良くなりました。また、海外だと規格が違いやや面倒なパスポート用の写真を印刷する必要がなく、スマートフォンで撮影できたのが便利でした。

3. パスポートに関するトラブルと注意事項

残存期間には注意!

パスポートは有効期間内ならば使えるとは限らず、国•地域によっては入国時に必要な残存有効期間が定められていることもあります。例えばアメリカなら、原則として滞在期間に加えて6ヶ月以上の期間が残っていることが求められます。

筆者の友人でも、一時帰国時に成田空港でチェックインしようとした際に、パスポートの残り有効期間が不足しているために搭乗できなかったというケースがありました。残存有効期間が1年を切った段階で切替発給申請が可能になるため、早めに申請しておきましょう。

海外申請の場合、在外公館の場所•窓口の混雑などに注意

留学中に申請する場合、地域の在外公館(総領事館など)の窓口の予約を取って受領する必要があります(場合によっては申請時も)。混雑していて予約が取離にくいことなどもあるため、特に担当の在外公館が遠い場合は注意しましょう。

申請したら、6ヶ月以内に必ず受け取る

発行日から6ヶ月を過ぎるとパスポートは失効するので、必ず6ヶ月以内に受け取りましょう。失効した場合、その後5年以内の新規パスポート申請の手数料が高くなります。

出入国の際、スタンプを貰っておく

最近では日本の多くの空港で自動化ゲートが登場し、ここを通った場合は出入国のスタンプを押す手続きが省略されるようになっています。一方で、以下のように出入国の証明が必要になる場合も多いため、自動化ゲートをあえて使わず、スタンプを貰っておくのが安全です。

【出入国スタンプが必要となる場合がある手続きの例】
海外でのビザ取得、帰国後の転入手続き、非居住者の免税、年金保険の証明、海外旅行保険の給付金の受給、海外滞在中に有効期限が切れた運転免許証の再取得

パスポートは大事に扱う

パスポートに傷がついていたり、破れていたりすると、手続きの際に認められないこともあります。損傷には気をつけ、万が一損傷した場合は再発行の手続きをしましょう。損傷の程度がひどい場合には、新規発行の手続きとなります。
また、パスポートにはICチップが内蔵されているため、強い磁気の近くには置かないようにしましょう。

海外でパスポートを紛失したら

海外でパスポートを紛失した場合、直ちに最寄りの在外公館(大使館、総領事館)へ連絡し、必要書類を持参して手続きを行いましょう(紛失届の提出)。
再発行の手続きだけでなく、紛失したパスポートが悪用されないように失効させる必要があります。現地の警察で「紛失・盗難証明書(ポリス・レポート)」を、火災などでパスポートを焼失した場合は、消防署で「罹災証明書」を発行してもらいます。

留学中に持ち歩かないようにするために

留学中に身分証明書としてパスポートを使う人もいるかもしれませんが、常に持ち歩いていると紛失リスクは上がります。
身分証明書、年齢確認のために使える運転免許証、州発行のID (アメリカの場合)を手に入れ、パスポートに関しては持ち歩きたい場合はコピーを持ち歩くようにすることをおすすめします。

姓が変わった場合、パスポートも変更手続きが必要

結婚、養子縁組などで氏名に変更がある場合、国際結婚などに伴い別名を追記/削除する場合、「記載事項変更旅券発券手続き」を行う必要があります。日本国内、海外いずれでも申請可能です。https://www.mofa.go.jp/mofaj/toko/passport/pass_5.html 

4. 参考サイト