博士課程で分野を変えた場合の推薦状【大学院留学Q&A】

推薦状 出願準備 専門分野


質問者

こんにちは。博士課程で専門を変えた方に質問です。
博士課程で分野を変えた場合の推薦状はどうされましたか? 現在日本の企業で働いていて海外院進学を目指しています。 分野を変えるにあたり、修士、現職、目指そうとしている博士の分野は異なるため、推薦状を誰に書いてもらうか悩んでいます。 今のところ、推薦状は大学の指導教官、研究室の他の先生と現職の上司からもらおうと考えているのですが、他分野の方々からの推薦状となるので説得力に欠けると考えています。 専攻を変えて出願された方が推薦状をどう工面したのか教えてもらいたいです。よろしくお願いします。

修士や会社ではExperimental Biology、現在はBioengineering (半分Computational Biology)に分野を変えしました。推薦状はもうどうしようもなかったので会社の上司と修士、学部の先生からもらい、ちょうど三通としました。私の場合は奨学金が手に入ったことと、現在も半分は経験が生かされる研究室になったので、ちょうどよく移行できたのだと思います。
失敗談ですが、完全にComputational Biology専攻の研究室には箸にも棒にもかかりませんでした。推薦状で悩んでいるということですので、おそらく分野変更先での研究経験は少なめなのかなと推察します。変更後の領域でのご経験が十分あるのであればその旨推薦状に記載していただき、話の合う先生も見つけ出すのが一番かと思います。変更後の領域でのご経験がない場合はポテンシャル勝負、お金勝負、半分でも経験を活かせる研究室を見つけて勝負の三択になるかなというのが個人的な考えです。ただし、社会人ですとポテンシャル勝負も難しくなる部分があるかもしれません。

あとは邪道かもしれないですが、入学してから分野を変えるという方法もあるかと思います。戦略として、そういったことができる大学群にも一部出願しておいたほうがリスクバランスがとれるかもしれません。アンブレラプログラムと言われるような場所に出願しておき、入学前は自分のバックグラウンドを活かせるところに行きたい旨を伝え、入学後に別の研究室に入ることもご検討してみてもいいかもしれません。

回答者1
アメリカ
化学
博士

こんにちは!アメリカのOSU(Oregon State University) Roboticsの博士課程で学んでいる者です。私は修士課程の専攻(Aerospace)から博士課程の専攻(Robotics)へと専攻を変えて出願しました。その際の推薦状の工面の仕方についての個人的経験談をシェアさせていただきます。と言っても修士はAerospaceの中でもかなりRobotics/Automation寄りのことをしていたので質問者さんのように研究内容が大きく変わる、という訳ではなくお役に立てる内容かはわからないですが… 推薦状の工面について。

あとは興味のある研究をされているPIの方にコンタクトを取りってSkypeやZoomで喋る機会を設けていけば、質問者さんの存在感を示せるのではないでしょうか。出願において推薦状は重要な書類であることは間違い無いのですが米国のPh.D.出願に関してはSoP・研究実績等も含めた総合勝負なので最後まで何が決定的要因となって合格するのかがわからない、というのが正直な感想です。応援しております!

回答者2
アメリカ
航空宇宙
ロボティクス
博士

こんにちは、アメリカのパデュー大学修士課程に在籍しています。日本では修士まで建築学専攻で、現在は航空宇宙のシステム系の研究室に所属しています。出願はうまくいかなかったところの方が圧倒的に多かったので正直あまり参考になることはないかもしれませんが、かなり大きく分野を変えた人間としてコメントさせていただきます。

出願時点での航空宇宙系へのコネはゼロだったので、推薦状は所属研究室(全部建築系)や出入りしていたデザイン系の研究室の先生にお願いする他ありませんでした。SoPもあるので推薦状だけがどの程度マイナスに働いたかは分かりませんが、結局ストレートに航空宇宙工学系で受かったのはパデュー1校だけでした(他は「宇宙建築コース」のある大学1校)。パデューだけ受かった理由は分かりませんが、奨学金を持っていたのは確実にプラスに働いたと思っています。

修士課程に受かったはいいものの研究室配属のない(論文なし)コースでの合格だったので、博士まで行きたい自分としてはとりあえずこっちに来てから先生方にコンタクトを取りまくって、その結果現在の指導教官に巡り合って研究室に入れてもらえた(論文ありコースに変更できた)、という経緯があります。その指導教官の分野が自分の興味範囲ど真ん中で、自分が建築学専攻のときにやっていたことと地続きな研究が今できているので、結果論的にめちゃめちゃこの大学にご縁があった、という感じです。

こんな感じなのでアドバイスというアドバイスはできないですが、確実に言えるのは

  • 変更先の分野へのコネは絶対作った方がいい(もっと出願前に動いていたら変わってたのかな、と思うこともありますが今の環境が最適解だと感じているので運よく後悔をせずに済んでいます)
  • とりあえず行ってからでも直接話をつけに行けば何とかなることもある(必ずそうとはもちろん言えないですが日本よりは融通が利きそうな感覚)
  • 奨学金を持っていると初動の自由度が増す(研究室配属も先生がお金出さなくてよいので入りやすい、入ってから認めてもらえばお金出してもらえるようにもなる)

と、当然といえば当然のことでしょうか。だいぶ極端な例かなとも思いますが、こういうパターンもあるのか、程度に受け取っていただけたらと思います。 応援しております!

回答者3
アメリカ
工学
博士

こんにちは.MIT(マサチューセッツ工科大学) Materials Science Ph.Dに在籍しています。研究分野を変えた身として個人的な経験をシェアさせてください。

MITの多くのDepartmentは入学後に学生と教授が個別に話して配属先研究室を決めるシステムを採用していて、自分のバックグラウンドとは違う分野に比較的容易に移ることができました。別のdepartmentの研究室に行くことも可能で、大体3割くらいの学生は自分とは異なるDepartmentのラボに所属していると言われています。私の場合、大学では合金材料、会社では電池材料を研究していましたがPh.Dでは材料と脳科学の境界分野に移りました。 このようなシステムを採用している大学を選べば自分のバックグラウンドとは異なる分野に移りやすいと思います。

出願に関しては、私の場合、過去の研究の延長で電池材料をさらに深く研究して環境問題を解決したいという内容でSoP(志望動機)を書きました。推薦状も過去に同分野でお世話になった先生方に書いていただきました。しかし合否を決める過程に教授個人が関わないシステムになっているため、合格後は出願時の情報は参照されずに自由にラボ選びができました。(このシステムだと、教授と事前にコネを作ることで合格の後押しをしてもらうことも難しいようです。)

ただし逆に言えば、入学できても配属が終わるまでは希望する研究ができるか分からないということでもあります。これをやりたい!という絶対の目的があればこの点はリスクになるかもしれません。
他の大学がどのようなシステムなのか分からないので、こういうやり方もあるか、程度に考えていただければと思います。社会人からの出願準備は大変ですが、頑張ってください!

回答者4
アメリカ
工学
博士

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