質問者アメリカ
博士
大学院に行った国とは違う国に就職するのはどれくらい難しいのか、どのような点に気をつけると良いか、皆さんご自身や周囲の方のご経験についてお伺いできると嬉しいです。
私は現在民間企業(非アカデミア)での就職を考えていて、自分にとってはドイツが一番将来働きやすそうだと考えているものの、シンガポールやアメリカにも興味をもっています。ビザなどの問題はそれぞれの国で重要度が異なるとは思いますが、例えばアメリカの大学院からドイツに就職するといったことは実際どれくらい難しいのでしょうか?
私はいま在英で、知っているのはアカデミアに就職するケースがほとんどですが、他国への就職は全く珍しくないですよ!昔のフラットメイト(中国人)はUKでマスターとPhDをとり、今シンガポールでポスドクをしています。アメリカに行った人(イギリス人+イギリスでPhD)、NZに行った人(同じくイギリス人+イギリスでPhD)も知っています。
回答者1イギリス
博士
基本的には英語を業務で使っている場所であれば、他国で働くこと自体に関してはそこまで問題ないかと思います。僕自身はアメリカでPhD取得後アメリカに残って働いていますが、友人の中にはアメリカからスイスに行った人やドイツに行った人など、様々なキャリアパスがあると思います。
ただ、企業就職で一番の問題はビザだと思います。アメリカ就職の場合、アメリカで学位を取得するとOPT(Optional Practical Training)という学生ビザに紐づけられた短期労働許可が下りるので、就労ビザをとるまでそれを使って働けば良いのですが、他国からだとそのオプションが使えず就労ビザが仕事を始める上で必須なので(しかも抽選です笑)自分の理想の時期にビザの関係で働き始められないこともあります。 さらに最近はアメリカの政治経済情勢から就労関係のビザシステムが不安定な感じなので、アメリカに限らず他国で働く場合はまず各国の外国人就労制度を調べる・その国で既に働いている知り合いなどに事情を聞く、などなどしておいた方が良いかと思います!
回答者2日本
博士修了
工学
上記の回答でほぼカバーされているように感じますが、私からも補足をさせていただきます。 私はアメリカで学位を取得してドイツでアカデミア就職(研究員)をし、現在はアメリカに戻っています。
政治情勢やコロナの影響があるので今は多少違っている可能性がありますが、ドイツの場合は受け入れ先(私の場合は研究所でしたので、企業も当てはまるのかは確認が必要です)がしっかりしていれば外国人のビザの取得は比較的スムーズです。私が就職した数年前は事前のビザ取得の必要もなく、シェンゲンエリアから入国(最初の扱いは観光になります)して、 その後、国内で所謂就労用のビザに切り替える手続きをしました。大きな都市に滞在していたことも幸いだったと思いますが、この辺は非常にスムーズでびっくりしました。
ただし、ヨーロッパの全ての国でこういう訳ではなく、フランスはずいぶん大変だという話も聞きます。また、ヨーロッパのどの国もそうかもしれませんが、就職先の職務にPh.D.の学位が要求される場合、手続きの際に学位の証明を提出する必要があります。
この場合、もしディフェンスを終えて、すぐに移動する場合(卒業式までは)学位取得見込みになりますので、事前に書類を準備してから出発する必要があります。 資格は信頼にも関わり重要なので一応触れておきます(特定の場所だけかもしれませんが、ドイツではアパートを借りる場合の信用も違うと聞きました)。この場合のタイムラグは通常多くても数ヶ月でしょうか(例、2月にディフェンスして5月に卒業式など)。
OPTの話は上の方が書いていらっしゃる通りですが、アメリカの大学院を卒業後すぐに他国で就職するとOPTの資格はなくなります。なので数年ヨーロッパで働いた後、アメリカに戻るなどの場合は再びビザ取得の手続きが必要だという事を付け加えておきます。もちろん、ずっとヨーロッパで仕事を続けるケースもありますが、大学院で過ごしたた国に戻りたいとなる場合もあるので、 可能であれば数年先まで見据えてオプションを考えるのは大事だと思います(+各国の労働ビザ状況ですね)。ヨーロッパには日本人研究者のネットワークもあるので、そちらにコンタクトを取り、 現地の研究者と交流しながら様子を知るのも良いかと思います。ヨーロッパの科学者ネットワークは結構大きいです。
回答者3アメリカ
ドイツ
博士修了
自然科学
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